思春期モデル


小学校に入ったくらいの時、「ピアノ習う?」って聞いたら、
「僕はピアノはやらない」ってハッキリ断ってきた息子。
中学生になって、音楽を聴き始めて、
突然「僕はギターが弾きたい」と言い出したのは去年の夏。

たまたまウチに、昔誰かがくれたZO-3ギターがあったので、
とりあえずそれでお茶を濁して、
「とにかくコーコーに入ってからだ!べんきょうしろべんきょう!」
で、気がつくといちおうコーコーセーになっており、
「コーコーに入ったらって言ったじゃん言ったじゃん!」
ついにかわしきれず。

音楽やりたいとか言ったら、羽交い締めにして止める、って思ってたけど、
やっぱちょっとワクワクしてしまった。
「息子がエレキギターが欲しいだのバンドやりたいだの言って困ってる」
って知り合いにこぼしたら、全員に、
「そりゃしょうがないよ!あんたの息子だから!」
って笑われたし。

音楽家の端くれとしては、音楽いいよ、楽しいよ、と言ってやりたくもあり、
親の端くれとしては、無理、絶対食えないから、と言いたくもあり、
なかなかもどかしいとこではあります。

ま、思春期真っ只中。
青春の一ページに、エレキギターはあっていいよね。

1年前「エレキギター」という単語が出た時から、
然るべき時が来たらこの人の指示を仰ぐしかない、と決めてた相談役は、
篠原バンドのライブのギターリストでもあり、
去年の2枚のアルバムでも大活躍のサカイダユーキ。
的確な指示と誠実な助言に感謝。

小さい頃からちまちま貯めてきた(というか基本的に私が預かってタンス預金してた)お年玉とかお小遣い貯金で、初めての大きなお買い物。
記念すべきファーストギターは、
フェンダーのテレキャスター思春期モデルと相成りました。

新しい楽器は、それだけで希望のようだ。
弾けない人が、いちばん盛り上がってます。