シンガーソングライター篠原美也子のオフィシャルウェブサイト

アイムノーバディ

海に似ていた2021年4月25日の空。

雲は厚く、2021年4月29日の空。

1年がかりとなった419振替公演。春2回分で二日間。
終わってもう2週間以上経つのかー
体感的には数日って感じなんだけど。
ライブの前後は時の流れ方がおかしくなる。
直線じゃなくて、不思議な波形を描く感じ。

というわけで遅まきながら、
会場にお越しくださった皆さん、配信でご覧くださった皆さん、
あらためてほんとうにありがとうございました。
それぞれのかたちで参加してくださったこと、心から感謝します。

思えば去年の11月、中締めの払い戻しをした時、お知らせにこう書きました。
「いましばらく様子を見ながら、願わくば来春、
すこしでも晴れ晴れと集合できるようになったところで有観客のワンマン開催を目指したい、と思っています」

全然晴れ晴れじゃないどころか、緊急事態宣言初日にぶち当たってしもた(笑)

結局この1年、3回の宣言中、全部でライブやったわけで。
1回目は去年の5月4日、代官山UNITでの無観客配信(4/21にUNITで収録)。
2回目は年明け1月15日、7th Floorでのトリオ、無観客配信。
そして今回。

去年の春以降に書いたブログやお知らせのあちこちに、
新興感染症騒動についての折々の考えは書き置いてあり、
基本的にはあまり変わっていません。
この感染症の脅威はほんとうに何もかもに最優先される価値があるのか、と、
いまも考え続けています。

何を守っているんだろう。
子どもがたくさんの「一生にいちど」を奪われたり、
「不要不急」の名の下にたくさんの「大切」が簡単に踏みつぶされたり、
うんざりして、もやもやして、いらいらして、心が荒れて。
でも、ふと見ると、みんな、あんまり怒ってないな、と思ったり。

この世の中でひとり自分だけが間違いに思えて。

なんかおかしい、という気持ちと、
どうしてそんなふうに考えてしまうんだろう。
どうしてみんなと同じように考えられないんだろう、
という気持ちの間を行ったり来たりし続けた1年だったなあと思います。
(いまも行ったり来たりは続いています)
ライブのMCでも、その時、その時、コロナについて思ってること話してきたけれど、
どうして私は賢く沈黙していられないんだろう、とも思っていました。

あんたのようなやり方は流行らないと誰かが笑う。

何ができるわけでもなく、
発言力があるわけでも影響力があるわけでもなく、
私が何を思ったところで、何を言ったところで、
世界は1ミリも動かない。
いつもそうやって空回りして、馬鹿みたいじゃないか、
エネルギーの無駄じゃないか。

気にしていたら、キリがない。つらくなるだけ。

時間に縛られたり誰かに指図されたりするのがイヤで、
難しいのは承知で自分が親分のこの商売を志して、
気がつけば28年、幸いにも端くれとして歌ってくることができました。
まだ何者でもなかったはたちの時に、世界でたったひとりのあたしでありたい、と願ったのは嘘ではなく、
そして呆れることにいまもなお、わりと本気でそう思っていたりします。
キナ臭い街で自分の奥底を見つめながら425、429の選曲をした時、
こんな世の中になるなんて想像もしていなかった頃に書いた歌が、
自分でもびっくりするくらい2021年春の不安や苛立ちを言い当てていました。
ああそうか、そのように生きてきたんだ、と、ふかぶかと思いました。

流されて行ったとしても、何かに立ち向かっていても。

結局のところどこまで行っても私は私でしかなく、
でも、だからこそ書けた歌たちと一緒に、
泣いたり笑ったり転んだり起き上がったりしてきました。
だから、1年もお待たせしてしまってほんとうに申し訳なかったけれど、
「アイムノーバディ」というワンマンは、2021年春のためのものだったんだ、と思っています。

私は誰だろう?
それを考えるための空白と停滞の1年だったような。
28年を経て私はいまも、
白い杖を蹴飛ばし改札へ向かう人の流れを、動き出した電車の中から見つめながら、
窓に映る自分に問いかけています。
私は誰だろう?

そして、願い続けています。アイムノーバディ。

感謝を込めて。

弾き語りワンマンライブ
「アイムノーバディ」Day1
2021.4.25(日)
渋谷 7th Floor

  1. 春色
  2. 向日葵
  3. Dear
  4. 前髪
  5. 心歌
  6. 笑顔
  7. ライブハウスで会いましょう(未発表)
  8. ひとり
  9. 感傷
  10. 名前の無い週末
  11. 淡々と(未発表)
  12. 誰の様でもなく

E.C
1. Journey

「アイムノーバディ」Day2
2021.4.29(木・祝)

  1. flower
  2. 桜駅
  3. Don’t forget
  4. LIKE 17
  5. 葉桜
  6. きれい
  7. 誰の様でもなく
  8. pain scale
  9. 夜間飛行
  10. 灰色の世代
  11. ひとり

E.C
1. place

Day2、429の「ひとり」をSKYBEANSチャンネルにアップしました(期間限定)。
28年前のデビュー曲。
でも、これはいまの歌。2021年春のための歌。
歌詞字幕つけましたので、言葉とともにぜひ聴いてください。


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