すっぴんとクローバー


仙台。今回のツアー、初めての雨。

130702-1

3年ぶりにお邪魔した川沿いの美しいカフェ、カフェモーツァルトアトリエ。
東京と全然違うひんやりした空気の中、小雨にしっとりと濡れて、何とも言えない風情でした。
生ピアノということもあり、あれも歌いたい、これも歌いたい、
ちょっと欲張りなセットになったかも。
待っていてくれて、集まってくださった皆さん、ありがとう。
お店のひそかな自慢、素晴らしいオーディオシステムで篠原美也子のCDを大音量で聴こう!
という企画「名曲喫茶篠原美也子」も楽しかった!
ご協力いただいたカフェモーツァルト、企画立案渾身の選曲と奮闘してくださったTBC長岡氏、
ありがとうございました。
そして、お集まりいただいた物好きな皆さん(笑)ありがとうございました。
大音量で聴くと、意外なくらい音楽は表情変わるね。

打ち上げではホッキ貝などいただきながら、翌日初の石巻上陸ということで、
石巻の酒「日高見」を堪能し、万全の下準備(笑)

もうすっかりあきらめてるんだけど、
どう贔屓目に見ても、私の歌は日曜の午後のショッピングモールには似合わなくて、
実は毎回結構びびってるんですが(笑)、
ホームで甘やかされることも多いので、アウェイで何を歌うべきか考えるとか、
とにかく歌い慣れてる歌をていねいに歌うことだけ考えるとか、
単純にすごく勉強になるなー、喝が入るなー、と今回も痛感しました。
とは言え、あ、聴きに来てくれてる、という姿を見るとやっぱり心強いので、
駆けつけてくれた皆さんには心より感謝です。
歓迎してくださって、いいライブだった!ととても褒めてくださったイオンモールのスタッフと、
この日は家族揃って応援に駆けつけてくれた長岡氏にも深謝。

大音量で聴くと歌が表情を変えるように、
たった一日でも日付が変わって、場所が変わって、
歌が変わらないわけはなくて、
同じ歌なのにその日、その場所でしかありえない歌がある。
ほんとうはどんな場所でもどんな時でも同じように歌えるのが「上手い人」なんだけど、
やっぱ私上手くないなー、でもたぶんこれでいいんだなー、と思いながらの旅。
余韻のまま、ツアーは後半戦へ。今週末は広島・浜松に突っ込みます。
歌たちは、今度はどんな貌を見せるんだろう。
各地、会場予約受付中です。
https://www.room493.com/live/

篠原美也子tour2013夏「青をひとつ、あなたのもとへ」

6/29(土)仙台カフェモーツァルトアトリエ
01. Passing
02. 誰の様でもなく
03. 恋人じゃなくても
04. プラネタリウム
05. きれい
06. 理由
07. Fear
08. welcome trouble
09. 満月
10. S
E.C 01. イノセンス
E.C 02. ひとり

6/30(日)イオンモール石巻フリーライブ
1stステージ
RH 光
RH Good friend
01. Dear
02. 誰の様でもなく
03. Everything
04. M78
05. ひとり
2ndステージ
RH 心歌
RH 流星の日
RH place
01. 誰の様でもなく
02. flower
03. Time will tell
04. 雑草の流儀
05. ひとり

イオンモールライブ終了後、
海沿いの被災地に行ってきた。
ぽつん、ぽつんと家が2軒ほど残る他、ひたすら何もない広大なすっぴんの野原。
津波到達点6.9メートル。800人くらいが犠牲になった土地。
わずかに残った家の1軒が自分の家だったというイオンスタッフの方は、
「キャンプ、大好きだったんだけどねー、あれ以来嫌いになったねー、
テントで寝るの、もうイヤだねー」
と、笑っていた。

野原のあちこち、落ち切れない化粧みたいに土台だけが辛うじて残ったおうちの跡に、
クローバーがこんもりと、冠みたいに繁ってた。
家に帰って来て、ふと調べてみたら、クローバーはマメ科なんだって。

昔、そらまめの種をいただいて、
試しに植えてみたら驚くくらいすくすく伸びて、
その健やかさ、まっすぐさにあやかりたいと思い、
自分のレーベルを作った時、SKY BEANSと名付けた。

くだらない感傷など受け付けない厳しさの前で、
愚かな道化はそれをまっとうするより他なく。
悲しみを閉じ込めた土から、ふたたび緑を粧い、それでも空に向かって、と、
歌うように思うより他なく。

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12件のコメント

  1. 各地で色とりどりの表情を見せる歌に驚きつつ、旅も折り返しです。仙台・石巻、そこにしかない時間に、人に、感謝。

  2. 20年前に、初めて美也子さんの歌を耳にしたのは仙台でした。
    言わば自分のホームグラウンド。

    そこで聴く今の美也子さんの歌は、ある意味20年前と全く変わらず、ある意味初めて耳にしたように新鮮に、心に沁みました。

    長岡さん渾身のセレクトによる名曲喫茶からも新しく発見がありましたし。

    とても収穫の多い二日間でした。

    ありがたふござひます。

    >さうですか、仙台が出会いの土地でありましたか。またたのしひじかんをすごしませう。篠

  3. 私も、ひょんな用事があって2011年と2012年の春に宮城県に行き、その時足を伸ばして両年とも名取市を見てきました。
    津波の爪痕生々しい2011年と、それから一年経ってなお更地のままの2012年。
    被災者でもなく、報道という使命があるわけでもない一般人がふらふら来るべき場所じゃなかったんじゃないか…と激しく後悔しつつも、でもこれをちゃんと見ておかなければならないんだと歯を食いしばって見てきたのを覚えてます。
    植物はどんなところにでもちゃんと生い茂りますよね。春でしたし、なおのこと。それにも胸を突かれました。

    仙台という地で、「理由」と「Fear」のコンボを聴くということの意味を、あの更地のままの風景を見た時のような気持ちで噛み締めていました。
    仙台は元気な街だったけれど、まだ全然「過去のこと」ではないし、終わらせてしまってはいけないんだと思いました。

    名曲喫茶という粋な催しもあって、とても充実した二泊三日(両日とも車中泊w)でした!
    『Magnolia』はつくづく隠れた名曲揃いだったんだなあ…とか、イヤホンで聴くよりすっと下腹にずんずんくるベース&ドラムとか、ピアノの打鍵音までしっかり聴こえる…!とか、美也子さんのブレスのひとつひとつまでそこにいるかのように聴こえる!などなど、興奮どころを数え上げればキリがありませんw
    そしてやっぱり、生歌生ピアノによる「篠原美也子の曲」は至上のものでした(*´∀`)

    年甲斐もない弾丸ツアーでしたが、行って本当によかった。
    ありがとうございます。一生ついていきます。

    >炎の弾丸ツアー、おつかれさま!その気合いがうれしかったです。またね。篠

  4. 今はなきZepp仙台で初めて美也子さんの歌を耳にして11年、今回が初のワンマン参加。

    理由からFearのコンボでガツンとやられ、Sの気迫にまたあてられるという、やられた感ハンパない状態でした。
    突き放すようでいて、ちゃんと見守っていてくれるような美也子さんの歌は改めて新鮮に響きました。
    今回最後にSをもってきたのは「Sendai」のSかしら、と勘ぐってみたりしながら、終演後に一番乗り(たぶん)で差し入れを渡せました。

    街の中は復興しているように見えますが、海沿いはまだまだです。
    石巻とは別の市の出身ですが、集団移転か土地のかさ上げをして戻るのか、何も決まっていません。
    35年前の宮城県沖地震では津波がほとんどなく、「津波なんて来ないよ」と警戒が緩んでいたのだろうと思います。

    進むための道標としての美也子さんの歌、確かに受け取りました。
    ありがとうございました。

    >初ワンマン、参戦ありがとう!私も歌いながら、「あ、SendaiのSだ」って思ってました(笑)
    これからもお互いが灯りであれますように。またお会いしましょう。篠

  5. それが仙台と石巻だったからなのか、単に遠いところまで来たという旅人の感傷なのか、
    いつもより何倍も美也子さんの歌が響きました。
    もちろんカフェモーツアルトのステレオからもずしんずしんと!

    素晴らしい縁を繋いでくださってありがとうございます。
    この場をお借りして、長岡店長もありがとうございました!延長したかったなあ。

    >歌は、歌う場所のかたちになるんだな、と、私も驚きながらの旅。名曲喫茶、またやりたいね!篠

  6. 仙台・石巻にお越しいただいた皆さん、ありがとうございました。
    また、急遽決まった名曲喫茶「篠原美也子」にも多くの方に来場いただき、感謝です。
    6/29 名曲喫茶「篠原美也子」 in 仙台cafe Mozart Atelier
    1.イノセンス      花の名前
    2.秒針のビート    種と果実
    3.Call          magnoria
    4.30’s blue 種と果実
    5.淋しいのは     magnoria
    6.風の背中      Vivien
    7.Journey us
    8.あの角を曲がって magnoria
    9.afterglow レイディアント
    10.Time will tel 青をひとつ、胸に抱いて

    てな選曲でした。
    失礼しました。

    歌の力、って本当に想像を超えるもので。
    何度聴いたかわからない篠原美也子「ひとり」。
    しかもあんな騒々しい中で、苦手なアウェイで。
    石巻イオンで聴いた「ひとり」は、今までと全く違う歌に思えました。
    こんなことがあるのか、と思うくらい。
    ねーさんが20年歌い続けてくれたことと、
    その篠原美也子を支えてきたファンのかたに感謝です。

    >ファンの皆さんと私をつないでくれる長岡店長にも、心より感謝を。また次の企画を!篠

  7. 名曲喫茶長岡店長ご奮闘のおかげで、篠原美也子の歌に改めてほれぼれ。
    大きな音で聴き入って過ごすというだけの、でもそれだけでシアワセになれる時間でした。
    長岡店長、毎日ご多忙の中での企画ありがとうございました!
    また次の機会があるならば二次会的に「スナックみやこ」も欲張りたいです(笑)

    本編ではやさしい歌が続いた後の「理由、Fear、welcome trouble」。
    美也子さんの激しさのスイッチが入ったなあと感じながら突き刺さる歌を聴いていました。

    15周年ツアー@ennも東北で大きな地震があったあとのライブと記憶していますが、
    あのときは仙台でライブを見ても震災を思う気持ちは軽かったな、と今になって思います。

    地元で被災された方にはそれぞれひとりひとり、震災のストーリーがある。
    ライブ打ち上げの宴の際にでも「あのときどうでした?」って店員さんに聞いてみてください、と
    名曲喫茶終了間際の時間に長岡店長がおっしゃってました。

    イオンのスタッフさんみたいにテントの話を笑って話せるようになるまで、どれぐらい泣かれたんでしょう。
    そう思うとなかなか難しいですが、震災前から好きでちょくちょく遊びに行ってたりしてた仙台。
    それは今後の忘れてはいけない大切な課題として、大阪人の心の片隅に。

    忘れてはいけない時間を作ってくださってありがとうございました。

    >忘れられない旅を見届けてくれてありがとう。そうか、15周年はennだったね〜。
    歌が距離を超えて街をつないでるなあと実感してます。また次の土地で会いましょう!篠

  8. 名曲喫茶から始まった仙台。
    イヤホンでなく、大音量で好きな歌を聴く機会っていうのは、普段の生活でなかなかないことですね。
    おいしいコーヒーを飲みながらゆっくり名曲に耳を傾けることのできる、とても贅沢な企画でした!
    長岡店長さん、どうもありがとうございました!

    ライブはカフェモーツァルトのみの参加でしたが、カサカサになりかけてた心に、何かいっぱい満たしてもらえた夜になりました。
    満たされすぎて、目から水が出てましたが…(笑)
    時にやさしく、時に激しく。様々な感情が心に沁みてくる、素敵な時間を過ごさせていただきました。

    行ってよかった、仙台!
    石巻の地も一度自分の足で訪れておきたかったな。

    どうもありがとうございました!

    >名曲喫茶は、私もフル参戦したかったくらいナイスな企画でしたね!またの機会にぜひ開催したいなあ。
    雨が沁み込むように、歌を受け止めてくれてありがとう。またね!篠

  9. 多分、2008年のRoom493のBBS以来の書き込みです。
    東京都下に在住していた時に、近くのCDショップで「平成の中島みゆき」のキャッチコピーを目にして「海になりたい青」のアルバムを衝動買いしてから20年経ったのですね。
    人生色々、大震災の前の年の4月にお隣の山形県にUターンしました。
    2010.6.20のカフェモーツァルトアトリエでの仙台ライブと2010.11.29~30の三井アウトレットパーク仙台港でのフリーライブには参戦できませんでしたので、お会いするのは2007.10.28のO-West以来でした。
    長岡店長セレクトの前菜の名曲喫茶「篠原美也子」で気分を盛り上げ、主菜でもゆったりとしたイスに座っての参戦。やっぱり、生は最高ですね。
    ライブ終了後には20年前にゲットしたCDと小生も豆粒で映っているであろう「記憶の記録」のDVDに署名をして頂き、なによりのお土産になりました。
    イオンモール石巻ではライブ本番もさることながら、本番前の地域ラジオでの情宣を聞けたり、リハーサルと称しての歌声を聞くことができたし、CD化されていないという曲も聞けてお得でした。モールではMC時に周りの騒音(?)が気になりましたが、歌が始まるとそれらも打ち消されてしまったようでした。
    初めて署名もして頂き、楽しめた2日間でした。
    今回、これらの時間を作って頂き、ありがとうございました。
    山形県は無理でしょうから、また隣県に来た時にでもお会いできればと思います。
    P.S.
    小生、2011.3.11の14:46にはアパートに居り、棚から物が落ち、通常ではないあの大きな揺れで外に飛び出したのを記憶しています。
    今回、石巻ライブ終了後に、車のナビに雄勝町と女川町をセットして、「ひたすら何もない広大なすっぴんの野原」や一部は当時のままの防波堤、仮設住宅などを見てから帰宅しました。

    >山形より2日続けての参戦、ありがとうございました。6年ぶりですか!メインが前菜に負けなくてよかったです(笑)
    またお会い出来る日を楽しみにしつつ。篠

  10. 前の書き込みで、「urfer(現山形県民)」 ⇒ 「Surfer(現山形県民)」でした。

  11. 美也子さん、仙台、石巻でのライブ、ごちそうさまでした。
    石巻でのフリーライブ、リハも含めると、仙台ワンマンより多く歌われてましたね。
    仙台も石巻もおなかいっぱいです。ありがとうございました。
    さぁ、明日から広島-浜松ですね。どんな美味しいライブが待っているんでしょう。
    楽しみです。

    >私もブログに書きながら気づいてびっくりしたんですが、リハを入れると石巻の方が曲数多かったですね!
    おなかいっぱいで、よかったです(笑) 篠

  12. そう、こうしてライブ会場に足を運べないと忘れられない日になる1日になるはずが、あまりにありふれた1日として消費されてしまう…。篠原美也子のライブはこれからもあってもらわなくちゃならないし、足を運ばなくちゃ!!絶対に後悔するのだから。それがわかっているのだから!!

    >今回は参戦率高くてうれしいですよ!また次の街で会いましょう〜 篠

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