ひとすじなわではいかずとも、ひとすじの道〜大阪・名古屋〜

と、きっと太郎も言うてはるはずや。

旅から始めよう、と決めた2026年。「独唱2026〜JOURNEY〜」、1月25日、大阪からスタート。寒波到来で雪が心配される中、快晴の東京を出発。雲がかかっていたけど富士山もご機嫌で。


東海道を下って、米原がこうなるのはデフォルトで。


途中若干徐行区間ありつつ、結果的には4分遅れで快晴の新大阪着。1年4ヶ月ぶりのcafe Room。


大阪で歌い初めって、初めてかなって思ったんだけど、違った。ほんとうはいちど、あった、はずだった。95年1月17日。

去年の秋に思いがけずデビューから3枚の旧譜がサブスク解禁になって、当時のことやいろんな人のことを思い出していた。ひたすらスタジオにこもって徹夜の数を競い合うみたいに音楽作ったり、写真がまだフィルムで、現像に何日もかかっていたあの頃、待つことに慣れていたなあと思う。30年以上経って物事のスピードはものすごく速くなって、無駄が省かれて便利になって、配信リリースみたいなことも含めてその恩恵でわたしのような吹けば飛ぶよな野良猫ミュージシャンも活動できているわけだけど、デビューの頃のことを思う時、あの過程の退屈さがちょっとなつかしかったりする。残るのは出来上がってかたちになったものだけだとしても、そのひとつひとつが引く長い影があって、ただ退屈に思えていたことが実は豊かな時間だったのかもしれないなあ、と、ページをめくるみたいに昨日がどんどん過去になっていく日々の中で思う。置いていかれそうで不安になるけど、人はもうすこし待ったり、立ち止まったりしてもいいんじゃないかなあ。

MCでもそんな話をしたけれど、あれからなんて遠いところまで来たんだろう!と、終演後、寒さのあまり羽根のような雪がちらつく心斎橋のはずれ、ちいさな飲み屋のカウンターであたたかい酒にあたためられながらぼんやり考えた。

わたしの歌を好きな人たちは、いつもわたしに待たされてばかりで、慣れてるか(笑)。大阪、ほぼありったけの椅子を並べた会場、満員御礼で迎えてくれてありがとう。cafe Room店主ご夫妻のいつも変わらぬ歓待にも感謝を。


翌日、まずは腹ごしらえ。次はスパゲティも食べたい。そして「横がけ」と注文してみたい。


初めての場所へ。


駅降りたらすでにものすごい迫力で見えた。


太陽の塔、お腹の中に入れるってなにそれ。もちろん入った。


万博、というのは、「人類の進歩」の発表会なのだけれど、岡本太郎はむしろテクノロジー至上主義への警告として、「無駄な爆発力」である「太陽の塔」、その内臓に根元のミトコンドリアからてっぺんの人間まで進化の過程を表現し、原始的な「命」こそ重要と訴える「生命の木」を作ったそうだ。

見る場所によってぜんぜん違う。晴れてたらきれいだったかなと思うけど、不穏な雲が、なんだか似合ってた。後ろ姿も素敵でした。

独唱2026〜JOURNEY〜
2026.1.25(日)大阪 cafe Room+

01.プラネタリウム
02.前髪
03.afterglow
04.Dear
05.月の河
06.信号(未発表)
07.ひとり
08.満月
09.同じ様に朝が
10.2025(未発表)
11.誰の様でもなく

E.C
01.流星の日
02.向日葵

1週間後。2月1日の富士山は、ひといろの空を従えてそれはそれはご機嫌で。


毎度名古屋は弾丸につき、一食が大事。今回は名古屋駅ホームの名店、きしめんの「住よし」にて味噌煮込みきしめん。


こちらも1年4ヶ月ぶりの鑪ら場。アリーナ、スタンド、当日券なしの満員御礼、ありがとう。いつも気持ちよく歌わせてくれる鑪ら場高橋さん、ありがとう。旧譜配信リリースもあって、久しぶりに、というお客さんも。おかえり、ただいま、何度でも、何度目でもうれしい。


最終いっこ前の新幹線に飛び乗って、仕入れておいた天むすと差し入れの鰻おにぎりで車内打ち上げ。窓の外、流れていく夜、時々星みたいにチカっと光る街や家の明かり。銀河鉄道ってこんな感じかなあ、とか思いつつ。


で、この日MCで話題をさらったのは、わたしの靴。日帰りだし、と思って履いていったグリーンのパンプス。行きの東京駅で、あれっと思ったら底がぺろっとはがれかけていてあら大変。名古屋駅改札窓口で若い駅員に掛け合う。

「すいません、ガムテープあります?」
「ガムテープ?…いやーないですねえ」
でもわたしには見えていたのだ、きみの後ろ、パソコンの脇にあるじゃないか。

というわけで、グリーンのパンプスは急遽グリーンとベージュのツートーンに。「バイカラー流行ってるから大丈夫!」と、笑いをこらえながらのお客さんたちに励まされ、無事帰宅したのでありました。ちょっと、とほほ、でも、くすっ。

そんな笑い話も持っていこう、と思いながら、1週間後、冬の旅ファイナル広島に思いを馳せていたのでした。

独唱2026〜JOURNEY〜
2026.2.1(日)名古屋 鑪ら場

01.春の日
02.M78
03.ひといろ
04.422
05.冬の夜
06.雑草の流儀
07.同じ様に朝が
08.ひとり
09.淡々と(未発表)
10.熱狂(未発表)
11.願わくば

E.C
01.2025(未発表)
02.Time will tell