心歌

誰かを思うむなしさに 疲れ果てて立ち尽くす
いっそ何にも感じない 心が欲しいと思うけど

ひとを思わぬ心など 心ではないはずだ
思い焦がれて 追いかけて 何度目の春だろう

私の言葉よ 種になり
あなたの心で 深く眠れ
そしていつか 遠いいつか
きっと花を咲かせて

重ねた日々のその果ての 夢の舞台はかなくて
ほんの一瞬 指をかすめて またすぐに消え去った

なんでこんなに一歩ずつで なんで届かないんだろう
空を見上げてあなたは言って 笑いながら泣いていた

私の声よ 風になり
あなたの心の 雲を払え
決してひとりきりじゃないと
そっと伝えて

願いが届く瞬間じゃなく 届きたくて走ってた
その美しいらせんの日々にこそ
歌は響き続ける

あなたの思いが 種になり
私の心に 花が咲く
どうか どうか 忘れないで
名もない花を

私の心よ いつの日も
あなたの心と ともにあれ
そしていつか 遠いいつか
花が咲いたら
その花に名前をつけよう