永遠を見ていた

遠ざかる後ろ姿 見えなくなるまで手を振った
あれははるか遠い春 制服最後の日

またきっと必ず会おうと何度も約束しながら
お互いの肩越しに新しい世界を見てた

変わりゆくものを恐れながら
変わって行く景色に胸が騒いでた

見えない明日を未来と呼んで
見えないから見えた希望を抱いて
はかなく風に散る花さえも
祝福のようで 胸を張った

今遠ざかる後ろ姿 呼んでも答えは返らない
あれは今の自分自身 見知らぬ人のようで

気付かないうちに恐れている
変わって行く景色にまぎれ失うことを

見えない明日の不安の中で
見えないもの今も信じたいけど
見送るしか出来ない春が
あと幾つ過ぎて行くのだろう

遠ざかる後ろ姿 ほんとうは誰もがわかっていた
あれは二度と戻れぬ春 あの時確かに 永遠を見ていた

見えない明日を未来と呼んで
見えないから見えた希望を抱いて
失うこと恐れなかった
あの頃のように 胸を張った

見えない明日の不安の中で
見えないもの今も抱きしめて
咲き誇りながら散る春が
祝福のように 風に舞った