ステキな欲張り


なんだかんだあっても、どうしてもあの3兄弟を憎めないあたし。
亀田大毅の世界挑戦。
2年前、日本中に叱られて、けなされて、
ガラス玉みたいな目でうなだれてた子が、
光る目で最後まで相手をしっかり見据えて、
正しく闘い、正しく敗れた。これなら、次がある。
ようがんばったな、大毅くん。きみ、やっとボクサーになったな。

夜ニュース番組で、臓器移植で命を救われた人たちが、
色んなスポーツにチャレンジする大会の話を見た。
2歳で心臓移植を受けて、今も激しい運動は出来ない小学生の女の子は、
初めての50メートル走でビリになって、
悔しがっておんおん泣いていた。

生きてるだけでありがたい、みたいな状態だった命が、
かけっこに負けて悔し泣き出来るようになった。
それはなんてステキなことだろう。
大毅くんもクソミソ言われて、
もうやめようってヤケになったりしたかもしれない。
でも、また、強くなりたいって思えるようになった。
それはなんてステキなことだろう。
生きるってことは、欲が深くなるってことだ。
自分のほんのちょっと上を目指して、あきらめずに欲をかくことだ。

もっと、もっと!

すべての欲張りたち(あたしも含む)に幸あれ!