From: 克範さん 篠原美也子を待っている客席から、彼女の出番が順番で最後だということの期待と覚悟が伝わってきた。ステージが暗くなるとともに膨れあがる拍手の中、篠原美也子が一呼吸をしてピアノに触れた。 MCを挟むこと無く、2曲目の「S」の伴奏が始まる。先月のライブで発表された曲だった。まだ、私自身に馴染んでいないせいか、思い浮かぶ風景が無いせいか、ただ言葉を辿りながら冷静に彼女を見れた様に思う。客席を見回しながら歌うというよりも、同じ方向を何度か繰り返し確認するかの様に見ていた気がしたのは私の思い違いかもしれない。前回この歌を聴いた時よりも、少し硬く、語る様な歌声が気になったが、時を重ねた MCに入り、どうやら1曲目で力み過ぎて鼻水が出たらしく、ライブが続いて着る服もないらしく、そんないつものぼやきで始まった。大好きで得意な競馬の話に客席が食いつき、何度体験しても拍手喝采が起こる状況に「ライブだなぁ」と改めて感じる。そして、さっきまでピクリとも動かなかった客がここぞと彼女に「予想してよ」などと声もかけたりする楽しいひとときだ。時間が短いので「あたしをあまりしゃべらせないで!」と言いつつも、いつもの身振り手振りで話す姿がファンにとってはたまらなくいとおしいのであろう。客席を見回すとにやついた顔ばかりが目についた。スポーツの話になると大人しくなり、彼女の熱い語りにまた客席は優しい眼差しになった。 そして、「痛み止めは苦手で・・」と話しながら、新曲である3曲目の「アスピリン」を歌い始めた。少し話をしたせいか、気持ちが落ち着いたのか、体を揺らしながら気持ちよさそうに歌う姿が、見ている私にも心地良かった。ピアノを弾く手にも柔らかさが感じられ、感情を込めて擦れる声と目を細める表情が、身振りであり手振りであり言葉のひとつひとつが色濃く届いた。痛み止めを優しさとたとえ、優しさが癖になってしまったらひとりにはなれないと、とても切ないけれど現実として共感のあるものであった。 2回目のMCに入る。「アスピリン」の歌詞にある「Old friend of mine」について命のやりとりをしてもいいと思える友達だけが残ってゆくと話した。そして、今の17歳の話になると笑いながらも、彼女にとっての出発であっただけに感情的にも思える口調で、「自分で責任をとれないことをすんなよ」などとも言いつつ、「30歳になるなんて思いもしなかった。」などと客席を笑わせたりした。 4曲目、「LIKE17」。この曲を常に持ち続けている様な気がする。思えば、どの「LIKE17」をとってみても、ひとりで歌っている姿しか記憶に無い。歌手である篠原美也子にとっての、歌手になろうとした彼女にしか見えない景色が込められている大切な足跡なのだろうと思う。 MC。勢いに頼れなくなったかのように、言葉が詰まるのを必死に隠そうとしていたのか、「言葉が無くて」と言いながら、小さく途切れながらも言わなくちゃ、伝えなくちゃとそんな気持ちが彼女の表情にあらわれた。受け止めようと耳を澄ますほどに、今までに無い緊張感ばかりが届いた。 5曲目、「ひとり」。私は拍手ができないまま、「ひとり」の伴奏が始まる。力を入れすぎてはいないかと思うほどにピアノの音が会場に響いた。他人事とは思えない「ひとり」のひとつひとつの言葉が募るほどに、きっと多くの人が泣いたであろうと私は思う。私もそのひとりであり、そして彼女もひとりであった。彼女の涙の意味など解からない。けれども、私は泣くことを特別なこととして見たりはしない。歌いたくて自分で選んだ歌を最後まで歌えるのか、その姿に拍手を贈る瞬間を待った。まわりで泣いている気配を感じたが、もらい泣きではなく、歌を聴いて欲しいと勝手に思った。歌えなくなった彼女に代わって客席が歌うと、彼女は抑えるように静かにさせて歌い続けた。「あたたかい沈黙」を思い出すような雰囲気の中で、力強いピアノもいつもと違う歌声も、すべてを「篠原美也子」として受け止めている様に見えた。「ひとり」が終わり、いつもと同じ拍手を贈ることができて、私はとてもうれしかった。
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| From ヨッシーさん
5月27(土)、今にも雨が降りそうな中「渋谷NEST」に向かった。前回、4月22日に1度行っているので、今回は迷わず到着!近くでもライヴがあるらしく、まわりはたくさんの人が集まっていたけど私はすぐにエレベーターに乗り、6階へ・・・ 開場時間になると、整理番号順に中に入れる。私は、「28番」。意外と早いと思っていたんだけど、中に入るとすでに後ろしか空いていなくて、それでも後ろから2列目をキープ!よーく見ると、前は男の人達で大きい。。。 今回のライヴも美也子さんは最後。最後だから、残っている人達は、美也子さんファンだったと思う。(でも、ほとんどの人が残っていたと思う。) すごく大きな拍手の中、美也子さん登場!(中央のキーボードの前に座って、美也子さんが見える位置だったのでホッとした。) 「極楽駅から見える月」 全部で5曲!1曲目の「極楽駅から見える月」は、かなりの迫力だった。朝からずっと「Vivien」を聴いていたので、この曲から始まったのはすごく嬉しかった。 それに、今回の5曲に「極楽駅から見える月」があることによってすごく美也子さんらしいライヴになってると思う。 「LIKE 17」「ひとり」は、やっぱり泣いてしまう。ライヴで泣いてしまうのは、どーしてなのか自分では言葉にできないけど、やっぱり泣いてしまう。。。 そして、MCは・・・スポーツネタ、17歳のこと、洋服のことなどで、今回は前回よりMCが多かったみたいです。 そして、ライヴが終わって外に出ると、すっかり雨になってました。
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| From 良太さん
人間はひとりで生きていけるのだろうか。すなわち、それは人間とは強い生き物なのだろうか。考えてみてもなかなか解答の出ない大命題でもあろう。篠原の歌を聞くことによって私自身、多少は強くなったかも知れないが、まだまだ弱さを持った他人の存在が不可欠な脆い人間であると思う。
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