fromMIYAKO SHINOHARA
Extra Volume
シノハラミヤコのノーコンエッセイ
「行き先はボールに聞いてくれい」第54球
2002/8/9
妊婦最後の旅に関する自問自答


Q:あつ〜。
A:こんな日は高校野球見ながらうとうと昼寝に限りますな。
Q:もうダメ主婦ってかんじでたまりませんな。
A:たまりませ〜ん。
Q:でも相変わらずエアコン使ってないんでしょ。
A:そう。暑いけど、大丈夫なんですもん。ダンナは暑がりなんで、ダンナがいる時はつけますけど。
Q:つくづく思いますけど、体感温度ってほんとに個人差あるんですよね。
A:こればっかはしょうがないですよね〜。あたしは暑いの平気、でも寒いのはからっきし駄目。ダンナは逆ですから。
Q:冬が思いやられますな。さて、そのダンナも同行した妊婦最後の地方ライブ。しかし今年はほんとに仙台に縁ありましたよねえ。
A:まずは新年3日歌い初め。春の百歌ツアーでは白石へ、でもこの時も泊まりは仙台だったし。それからワンマン前日4月20日のイベント、日帰りであわただしかったです。そして今回。
Q:去年も、東京の次にたくさんライブやったの仙台でしたもんね。それにしても、今回はTBC東北放送50周年記念のイベントでしたが、なんともすごいメンツで。
A:SING LIKE TALKING、オリジナルラブと対バンて、ありえないっすよね。
Q:他の日も、奥田民夫さんやら浅井健一さんやらそうそうたるラインナップで。
A:イベントのHP見て、なんでこのメンツの中にあたしがいるんだろうって、おかしくてしょうがなかったです。
Q:地元仙台のスタッフの愛情に感謝ですね。
A:ほんとに。これは真面目な話、あたしを選んで、呼んでくれて、改めて心から感謝です。
Q:さて、ライブの方ですが、3月の白石百歌以来久々のグランドピアノでした。
A:へとへと(笑)。やっぱり生ピって体力なのね〜と痛感致しました。

Q:あったかいお客さんでしたね。
A:びっくりしました。どう考えてもSING LIKE TALKINGとオリジナルラブのファンが多い、ということはきっと女の人が多い、シノハラミヤコ?誰それ?ふ〜んと冷ややかな雰囲気、と予想してたんで(笑)。すごく一生懸命聴いてくれたし、MCの反応もすごいよくて、あれっ、あたしのファンの人こんなにたくさん来てんの!?ってかんじでした。
Q:おかげでうれしくてしゃべり倒し。あとでスタッフが聞いたところによると、一週間の出演者中一番押したアーティストらしかったですよ。
A:お、押したっつったって、10分かそこらですよお。
Q:それくらい押したうちに入んないと(笑)。
A:いやその。30分くらいかなって思ってたら、持ち時間20分だったんですよ、行って知ったんですけど(笑)。でメニューは『flower』『風のかたち』『ひとり』『夜間飛行』どう考えたって曲だけで20分じゃないですか。だからまあ確信犯といえば確信犯なんですけど、あたし的にはもうありえないくらい猛スピードでやったんですって。
Q:いや相当面白かったらしいですよ(笑)。
A:とにかく反応よくてご機嫌絶好調でしたから。冗談半分で、お客が冷たかったらもっとさくさく終わってた、みたいな(笑)。
Q:ははは。
A:だから、MCでも言ったんですけどね、体大丈夫?って心配してくれる人もいるんですけど、歌うことが何よりリラックスになるし、ああやってお客さんたちが笑ってくれたり、拍手してくれたり、これに勝る胎教はないなと、改めて今回の仙台で思いました。
Q:ところで、SING LIKE TALKING、オリジナルラブはどうでした?両方とも初めてライブ見たんですよね。
A:えっと、田島貴男さんは、わ〜狂ってる〜(笑)アブナイかんじで、すごい濃かった。でも『接吻』いい歌だった〜。SING LIKE TALKINGは、あれっ、この人たちってハードロックバンド?でも歌は違うよなあ、ううむ、というわけで謎でした(笑)。あと、やたらバンドの人数が多かった(笑)。
Q:確かに(笑)。さてライブは無事終了、翌日はダンナと仙台観光したわけですが、ふたりでどっか行くの、ほとんど初めてだったんですよね。
A:はい。ちょっとドライブしたことはあったんですけど、仕事で土日も休めないことのほうが多いので、本格的な旅行というか遠出は初めて。ダンナは初仙台だったし、新幹線乗ったのもすごい久しぶりだったそうです。
Q:レンタカーを借りたそうで。
A:前の晩ライブのあとご飯食べながら地元のスタッフに相談した結果、ナビ付きの車を借りて松島など行くのがよいのではということになりまして。寝坊しちゃったんで昼近くの出発になっちゃったんですけど、まずは日本三景のひとつ、松島海岸へ。なかなか結構でございました。
Q:海辺でのんびりして、牛タンも食べて、そのあとは青葉城へ。
A:青葉城はねえ、行ったことある人はわかると思うんですけど、お城はなくて、お城だったとこ、なので、よくわかんないといえばわかんない(笑)。でも、青葉城のそばに、日本一トンカツの店っていうのがあって、基本的には蕎麦屋なんですけどこれはすごかった。地元のスタッフが教えてくれて、ダンナとんかつ好きなので行ってみたんですけど、まじででかかった。
Q:ははは。ま、とにかく楽しみましたわな。
A:カーナビってすごい!というのがふたりとも結論としてありまして、知らない街でもこれならどこでも行けちゃう!と感心しきりでした。
Q:さ、これでしばらく地方はおしまい。
産休カウントダウンライブも、残りわずかですね。
A:ほんとに、あっという間。ちょうど仙台の時、神津島百歌だったじゃないですか。春先、まだ神津島やるかやらないか決まんないうちに仙台は決まってたし、妊娠6ヶ月の体調なんて予想できなかったから、さすがに船は止めといたらってみんな心配したので最初から神津島は参加しないことになってたんですけど、実際なってみると体調も良かったし、行きたかったなあとかちょっと思ったり。あと、何気なく奥井亜紀ちゃんのHP覗いたら秋の百歌ツアーのスケジュールが発表になってて、ああ、なんにもなければあたしもツアー行ったんだよなって思ったら、強烈にサビシクなっちゃったり(笑)。
Q:なんか、置いて行かれるみたいで。
A:ツアーの時はもう8ヶ月に入ってるから、絶対無理なんですけどね。なんだかわかんないけどSING LIKE TALKINGのライブ見ながら急にそんなこと考えちゃって、なんか涙出た(笑)。改めて、休まなきゃならない悔しさっていうか、仕事持ってて妊娠した人はみんな感じるんでしょうけど、う〜ん、とにかく、悔しい。
Q:どっかいいタイミング、とか思ってたら、子供なんて産めませんもんね。
A:こりゃあ子供産む人減るわ!と実感(笑)。本気で仕事してる人は考えちゃうと思う。どんなにまわりが協力してくれたとしても、同じ状態で復帰出来る保証ないもん。
Q:産まれたら産まれたで大変ですしねえ。
A:よっぽど出来たダンナでない限り、家事も子供の世話も結局は女の人の負担が増えるだけですしね。
Q:ずいぶんシニカルですね。お宅のダンナはどうなんですか。
A:助けてくれると思いますけど。あたしの歌はあんまり金稼がないから、仕事だって言い張りづらいし(笑)。
Q:ま、考え込まないで。
A:そ、なるようになるでしょ。
Q:今年も終戦記念日を過ぎ、夏も終盤戦。世界はきな臭いままですが。
A:思うんですけどね、どっかが間違えて、核兵器一発落としちゃえばいいんですよね。落としちゃって、世界中死ぬほど後悔すればいいと思うんですよね。落とすぞ落とすぞ言ってるからややこしくって、落ちたらどうなるか誰も知らないんだから。日本は知ってんだから、言ってやりゃあいいんですよ。じゃあ落としてみ、って。
Q:子供産まれるっていうのに、相変わらず破壊的(笑)。
A:ノアの方舟願望健在。台風万歳。
Q:そういえば区役所から番号来ましたね。
A:あたしが歌のタイトル煮詰まって日付にするのとか、実は近未来的なんじゃないですかね。子供の名前もそのうち番号になるとか。
Q:夏の夕暮れって、すごい濃いオレンジで、セミがわめくみたいに鳴いてて、なんかちょっと気が狂うかんじですよね。
A:21世紀始まったばっかですけど、それってまさに今の時代の風景ですよね。もう夕方なの。いけね、ニュース23で筑紫哲也が偉そうに吐きそうなセリフだ(笑)。
Q:(笑)夕暮れの時代に産まれる子供は、シアワセなんでしょうか。
A:こいつはこいつの運の強さで産まれて生きてくしかないでしょ。
Q:そうですね。
A:そうですとも。あたしの子ですもん。


last up date 2002.8/18
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