第9球
1ヶ月にいちどとは言え、やっぱライブがあると、なんかあわただしい。もちろん、うれしいあわただしさだけどね。
えーおかげさまをもちまして、4/22,5/27に引き続き、6/24も見事完売御礼となりました(私の手違いおよび、予想以上に早い売り切れの為、6月分はDMが間に合いませんでした。すみません・・・)。買い損ねた人は、次回7/29(発売は6/24)をぜひGETしてください。5/27のライブの模様は、みんなのライブレポートおよび、恒例の自問自答(みんなからの質問にも答えます!)でゆっくり。取り急ぎ、お礼とお詫びまで。
さて、この雑文のタイトル「ノーコン」のきっかけとなった、ヤクルトスワローズの五十嵐亮太投手、去年のノーコンぶりが嘘のように、3年目の今シーズン大成長。中継ぎのエースとしてばりばり投げまくり、若松政権に初の首位をもたらした原動力とも言える活躍ぶりである。
去年私が見かけた頃は、球はめっぽう速いが、文字通り「行き先はボールに聞いてくれい」という、ドカベンの岩鬼正美を彷彿とさせるノーコンぶりで、自滅するパターンが多かったのだが、今季は体もひとまわり大きくなって、キャンプで相当鍛えたのかしらんと思ってたら、テレビ朝日「GET
SPORTS」が、早速五十嵐投手を取り上げてくれた(さすが、あたしの一番愛するTV番組!)。まずはコントロール安定作戦の常道で、セットポジションから投げる。さらにテイクバックを少し小さくして、クイック気味に放ることで、だいぶコントロールが安定したらしい(とは言っても、基本的に荒れ球系の人ではあるのだが)。
野球に限らず、スポーツには「型」というものがあって、その中でそれぞれがそれぞれの「型」を創り上げて行くものだが、ほんのわずかなフォームの微調整で、かえって煮詰まってこわれちゃうこともよくあるので、五十嵐の場合、本人もいいかんじをつかんだと言ってるし、実際結果も出せて、めでたしめでたしである。
テイクバックを小さくしたせいで、多少スピードが犠牲になるらしいが、それでもMAX150km/hを越えるストレートは強力。順調に育てば、160km/hも夢じゃないポテンシャルの持ち主である(ちなみに去年は、ノーコンながら154km/hを記録して、セ・リーグ最速)。それに加え、ついにフォークでもストライクが取れるようになり、古田もうれし泣きしてるとか(?)。 テレビ朝日の野球解説で、ネット裏球種チェックと言う独自の解説者道を歩んでいる松沼兄やんによれば、同じくMAX150km/hを越える西武松坂のストレートがシュート回転気味なのに対し、五十嵐のストレートは、ほんとに、どストレート、なんだそうで、見ていても、ビュッ、おおっ、は、はええっ、ってかんじで気持ちいい。大混戦のセ・リーグ、いまいちもたついているわが巨人軍にとっては、なんとも煙たい存在ではあるが、久々に剛腕と言うか、地肩の強さを感じさせる、投げっぷりのいいピッチャーだ。顔もかわいいし(笑)。若松監督も、さぞかし喜んでることだろう。まだ21歳、どーかそのストレートのようにまっすぐ育って、おねーさんを楽しませてちょーだいね、ただし、巨人戦以外で(笑)。
・・・と五十嵐投手の成長ぶりに目を細める私はといえば、相変わらずノーコン人生まっしぐら。ま、去年は契約切れと言うデッドボールを食らった私である。会社や世間相手に乱闘するわけにも行かず、なぜかデッドボールを食らった方が退場というとほほな結末になっちまったが、私は心が広いので、過ぎたことはぐちぐち言わない。そのかわり、もうストライクゾーンなんざ知ったこっちゃないんだよ。
まずはこないだ、あの反町隆史に楽曲提供というくそボールを投げてみたが、その他提供ワークとしては、アニメ系アイドルの三重野瞳(その筋じゃ結構有名らしいが、私はひょんなことからのみ友だちで、ライブを見に行ったこともあった。さっくりした性格のいいヤツである)のアルバムに2曲ほど書かせてもらった。8月頃リリースされるらしい。あと、前回少々触れたが、古賀香織さんというインディーズの女の子の2枚目のアルバムを、えらそうにプロデュースした。全身初心者マークのあてずっぽうぶりで、各方面に多大なるゴメイワクをおかけしたことを、関係者の皆さんにこの場を借りて謹んでごめんなさい、である。が、ふん、そんなヤツに頼む方が悪いのさ、という清く正しい開き直りで、好き放題やらして頂いた。こちらはリリース未定。
あーあ、あわただしい春。
そんな中久々に、後楽園ホールにボクシングを見に行った。古い知り合いのジャーナリストの生江さんが、ワールド日立ジムの会長さんとお知り合いで、時々誘ってくれるのだ。
ワールド日立ジムは、名前の通り、茨城の日立にあるジムだが、チャンピオンがいるわけでもなく、決して大きなジムではない。試合が終わるといつもにこにこしながら、私たちや他の知り合いのところへ見に来てくれたお礼をいいにくる白髪頭の会長は、昼間はタクシーの運転手をして、夕方からジムで選手と過ごし、ジムが終わると、近くのゴルフ練習場で働いて、ジムを支えているんだそうな。
その日、試合を見ながら、生江さんがぽつりと言った。「なんでいい大人が、あんなに入れ込めるんだろうなあ」
目の前の試合は4回戦。「ジャブ、ジャブ!」「打たなきゃ!ワンツー、そう!」各コーナーから、セコンドについたトレーナーや会長の真剣な声が飛ぶ。
私は知っている。そして生江さんも知っている。彼らは多分、ボクシングが好きなのであって、チャンピオンが好きなわけではないのだ。言い換えれば、彼らが好きなボクシングというものの中に、チャンピオンもいれば、4回戦のグリーンボーイもいるわけで、要するに彼らはドン・キングではないのだろうと思う(別にドン・キングが悪いということではないよ)。
レベルやランクではなく、そのもの自体に対する情熱、愛情、そして貞節。
100万枚売れる音楽にしか価値がないなんて、そんなことあってたまるか、と私が言うと、なんだかとびっきりの負け惜しみに聞こえてしまうけど、報われたがって自分を傷つけてしまうより、それ自体に関われることの喜びと幸福を、静かに信じたいと今は思う。
大切なのは、チャンピオンであることでも、4回戦であることでもなく、ボクサーであること。
あたしなりのストライクゾーンめがけて、ノーコン人生は続くんである。
《おまけ》
祝、畑山隆則、1年間のブランクをはねのけての、2階級制覇。
祝、グスタボ・クエルテン、全仏オープン男子シングル、3年ぶりの制覇。同じくメアリー・ピアース、女子シングル、初制覇。
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