『SPIRAL』
2003年4月21日リリース

1.青
2.ひとり
3.Dear
4.風の背中
5.LIKE 17
6.名前の無い週末
7.前髪
8.You're so cool
9.冬の夜
10.Life is a Traffic Jam
11.愛している
12.誰の様でもなく
13.S

全作詞/篠原美也子


言葉にできず 形にならず
だから余計に胸を揺さぶってる
きみでなくちゃ あなたでなくちゃ
もしも そんな風に思い合えたらいい

治り切らない風邪のように
届かぬ恋は微熱 瞳をうるませて
わざとすねたり はしゃいでみたり
でも どれひとつもあなたは選ばない

私はまるで下手な絵描きのように
出せない海の色出そうとしている
パレットには創りそこねた青
そして私も 海になれない青

道をはさんで向き合ったまま
いつまでも渡れず手を振り続けてる
あなたはやがて街に消えて
私は微笑んだままいつまでも泣いていた
やさしくなんてしなくていいわ
恋でないなら世界一憎んでほしい

身の程知らずさと誰かが言っても
この思いもうどこへも帰れない
パレットにはまた新しい青
そして私も 海になりたい青

私はまるで下手な絵描きのように
出せない海の色出そうとしている
私はまるで下手な絵描きのように
出せない海の色出そうとしている
パレットには創りそこねた青
そして私も 海になれない青
海になりたい 青



ひとり

何をしても誰かに似ているようでなぜか不安で
どこへ行ってもうまく話せない気がしてすこし恐くて
人込みをさけて歩けばどこか淋しい
ないものねだりの恋いつもくり返す

汗をかいたドアに押し付けられて今日が始まる
寝不足のまぶたに生まれたての朝はまぶしすぎる
反戦集会が一瞬 景色をよぎる
ターミナルまではあと5分 息がくるしい

たわいのない言葉に笑い転げてはそっと溜め息
巧みに隠された皮肉をよけながら時を過ごして
誰もみんなこんな風に生きているんだし
辛く思えるのはまだ甘えているからね

面倒な時には笑顔を浮かべて頷けばいい
疲れてるせいにしてはぐらかせるならそれも素敵ね
忘れることが出来なくちゃ生きてゆけない
胸にしまいこんだ夢がすこしざわめいた

肩をぬらして雨は続く
雲は厚く空は見えず
どうにもならないことばかり見える
雨は降り続く そして朝は来る

白い杖をけとばし改札へ向かう人の流れを
動き出した電車の窓から見ていた週末の夜
気にしていたらきりがない辛くなるだけ
それでも振り返る窓に映る私は誰

この世の中でひとり自分だけが間違いに思えて
傷つかない為に傷つける自分がとても嫌いで
道を聞こうとすれば声がかすれる
見上げる夜空は青 海に似ている

肩をぬらして雨は続く
ひとりずつの夜をたたく
どうにもならないことで泣きたくはない
雨は降り続く そして朝が来る

何をしても誰かが笑ってるようでなぜか不安で
言葉たちはいつかあやふやを愛して背中を向ける
忘れたくないことよりも忘れたいことが増える
見上げる夜空は青 海になりたい

肩をぬらして雨は続く
髪はふかずに傘もささずに
どうにもならないことを抱きしめる
雨は降り続く けれど朝は来る

肩をぬらして雨は続く
雲は厚く空は見えず
どうにもならないことで泣きたくはない
雨は降り続く
けれど朝は来る けれど朝は来る

雨は続く



Dear

どこにでもある一日が今日も静かに通り過ぎて行く
心にもない話ばかりでほんとうの気持ちは置き去りのまま

数え切れない痛みの中で笑顔が増えてしまうように
飲み込んだ言葉の分だけあなたはやさしい人になる

流されるまま 流されるまま 足跡さえ残せないけど
それぞれの河を流れてく 今日もひとりずつの足で

どこにでもある出会いと別れ 幾つもあなたを訪れて行く
恋をするたびいつも大事なひと言の前でつまづいている

伝えきれないもどかしさで余計思いが募るように
見送った背中の数だけあなたの心は欠けて行く

流されながら 流されながら それでも恋しさを抱いて
海に近付くほどゆるやかに濁る河を流れて行く

泣かないで あなたの痛みはあなたしか抱きしめられない
誰かのようには誰ひとり生きて行くことは出来ない

流されて行く何もかもの後ろ姿こそが勇気
それぞれの河を生きて行く それぞれの海を目指して

流されるまま 流されるまま 足跡さえ残せなくても
河よりも長くゆるやかな毎日を歩いて行く
今日もひとりずつの足で



風の背中

ゆるやかな坂道を一歩ずつ登るような
何気ない毎日が目の前に続いてる
うずくまる人がいる 立ち上がる人がいる
あきらめる夜もある やり直す朝もある

声を嗄らして叫ぶことだけが
夢見る力じゃない

こみ上げる思いを瞳に閉じ込めて
あなたにしか出来ないこと探し続けている
恋する人のように軽く息を切らし
風に手を伸ばす ゆっくりと


わからないままいつも勝ち負けは決まって行く
駆け抜けたはずのゴール 歓声は聞こえない
追い越して行く人たち なんて遠いところにいるのだろう
泣かないで 今はまだきっと道の途中

時代も流行も決して届かない
夢見る力がある

こみ上げる思いは誰にも似ていない
あなただけに見える風の背中を追いかけて
呼吸をするような飾らない強さで
風に手を伸ばす 手を伸ばす

Keep your steps
Keep your breath
Keep your dreams
Keep your heartbeat

ゆるやかな坂道を一歩ずつ登って行く
風の吹く坂道を ゆっくりと ゆっくりと


LIKE 17

あたしたちはまるで17才のように
夜が明けるまで話をした
あたしたちは短い永遠の中で
遠い夢の話をした

Like seventeen
戻れない日々はなぜ
あんなにきらきら光って

いつまでも いつまでも いつまでも
このままでいようって約束した
あの遠い春 わかってた 何ひとつ
このままでいられないこと
心のどこかで

あたしたちは長すぎる一瞬を重ね
こんなに遠い所へ来た
そして今夜まるで愛し合うように
愛されたい人の話をした

Like seventeen
変わってくわけじゃない
すべてはただ流れ去って

いつまでも いつまでも いつまでも
手を振って季節を見送ってた
Like seventeen いつまでも いつまでも
忘れずにいたいと思った
遠い春

あたしたちはまるで17才のように
夜が明けるまで話をした
あたしたちはまるで17才のように
17才のように
17才のように



名前の無い週末

何を言っても仕方がないから 今は笑ってしまおう
つぎはぎだらけの言い訳は余計やりきれないし
歩道橋 手すりにもたれて いつしか降り出した雨の中
行き場のない恋心 今頃気付くなんて

思い出したら悲しくなるから 早く忘れてしまおう
交わした言葉もまなざしも誰かのものだった
つまらないことがうれしくて勝手に育てた恋心
週末の夜なのに 溜め息ひとつついた

浮かんではまた消えて行くはやりの歌のように
右から左へやり過ごしてしまえたらいいのに

週末の街は華やかで人はまるで河のように
街のかたちのままにどこかへ流れてく
ちゃんと息もしてる 足も動く まだやれる
届くことない思いを両手に抱きしめて

何を言っても愚痴になるから こんな時はひとりで
週末の夜だけど誰にも会わずに
思い続ける強さと あきらめる勇気の
隙間で泣いている 名前の無い夜をひとり

思いのままに走れば誰かを傷つけてしまう
何もなかった顔でどこまで行けるのだろう

週末の街はあざやかで人はまるで河のように
たどりつくどこかへと足音を運んでく
ちゃんと恋も出来る 季節もわかる まだ行ける
叶うあてない思いを両手に抱きしめて

つまらないことがとてもうれしくてやさしい気持ちになれたこと
終わらない週末の光の陰で確かめながら

週末の街を流れてく人の河に身を任せて
たどりつきたい人の名前を呼び続ける
週末の街ははかなくて夜はまるで海のように
たどりつくすべてを静かに許してる
いいじゃない 雨は冷たい 傘をさそう まだやれる
ちゃんと息もしてる 足も動く まだ行ける
届くことない思いでも 叶うあてない恋でも
まだやれる



前髪

突然のさよならは あたたかい風に散る
薄紅の花びらのはかなさにも似て音もたてず
ゆっくりと浮かぶのは幾つもの過ぎた日々
切り過ぎた髪を押さえ 風の中を走った遠い日々

思い出にしがみつくだけじゃ駄目ね

もう切らなきゃ 笑いながらかきあげてた
長過ぎる前髪でよかった
涙でふくらんだまぶたを見られずにすんでよかった

わけなんて言わないで 春だから それでいい
あなたから背を向けて 傷つかずに始まるものは無い

思い出をいつか力に変えよう

もう切れよと 笑ってかきあげてくれた
前髪の向こうの後ろ姿
思っていたよりも大きな背中に気付けてよかった

春が来たら短く切ろうと決めてた
長過ぎる前髪でよかった
涙で曇ってる瞳を見られずにすんでよかった

あなたの手が時折かきあげてくれた
前髪を切らなくてよかった
涙をこらえてる瞳を見られずにすんでよかった

涙があふれてる私を見られずにすんでよかった



冬の夜

午前零時の新宿ステーション 煙草くわえたTaxi drivers
冷えた体を両手で抱きしめ黒いブーツは行き先決めかねる

声の限りに叫んでみたけど誰の胸にも届きはせずに
意地を張るなと肩を叩かれた 返す言葉が見つからないままで

流されてゆくのか こんな気持ちのまま
いつの日にも守ってきたこの思い

何に劣り 何に勝るのか
明日は幾つの言葉に従うのだろうか

折れてしまえば楽になるのにと優しい声が心を揺らす
お前のせいで面倒になると呆れた声が背中に突き刺さる
午前零時の新宿ステーションつめたい風になんだか泣ける
金も名誉も力も無いから信じるものも守れやしないんだ

流されてゆくのか こんな気持ちのまま
足を止めて息を吸って目を閉じる

この街のあちこちネオンの隙間に 届かない声の捨て場所探して
今夜も人があふれている
あきらめたくはない

何に劣り 何に勝るのか
かすれた声で叫び続ける
何に劣り 何に勝るのか
明日は幾つの言葉に出会うのだろうか



You're so cool

交わす言葉もなく雨を見てる背中に
かける言葉はなく胸の鼓動数えてた
思い通りに行くことのほうがすくない
自分らしく生きて はやりの歌は指をさす

他人の書いたあなたの姿が時には道を照らすけれど
他人の思うあなたはいつもひとりで強く生きているけど

You're so cool つまらないことでつまづいてもかまわない
You're so cool 迷いながら歩いて行くあなたは誰より素敵

恋する気持ちさえも届くことないものがある
自分らしくとか素直だとかそんな言葉はきれいなだけ

傷つくことも傷つけることも恐れずすべてをぶつけられたら
思いのたけを言葉に変えて誰かれかまわず叩きつけられたら

You're so cool 本当の強さは弱さを知り闘うこと
You're so cool 果てしない淋しさだけが今はあなたの味方

あなたの書いたあなたの姿が時には道をふさぐけれど
あなたの書いたあなたの地図は見えない道を夢見るけれど

You're so cool 本当の強さは弱さと共に生きて行くこと
You're so cool つまらないことでつまづいてもかまわない
You're so cool 迷いながら歩いて行くあなたが誰より素敵
誰よりも素敵
You're so cool



Life is a Traffic Jam

街のあちこちでまた クラクション響いて今日が始まった
わかってるってうるさいなもう 言いたい気持ち押さえて歩いてる

いつかきっと 追い越してやる

なんだかんだ人は遠くから いつも言いたいことを言うけれど
あたしはあたし 目の前に続く道をただ行くだけ
今日も明日もきっと人生は 抜け道など無い大渋滞
クラクション聞きながら口笛を吹いて

街のあちこちでほら 順番待ちの列 欲しいものは何?
クレームは受け付けません 夢も希望も並んで手に入れなくちゃ

いつかきっと 追い越してやる

なんだかんだ人は遠くから うまい話持ちかけるけど
あたしはあたし 寝不足の目をこすって駅へ向かう
今日も明日もきっと人生は 赤信号だらけの大渋滞
クラクション聞きながら鼻歌うたって

街のあちこちでまた クラクション響いて今日が始まった
あとどのくらい待つの? 名前呼ばれるまでどのくらい?

なんだかんだ人は遠くから いつも言いたいことを言うけれど
あたしはあたし 目の前に続く道をただ行くだけ
今日も明日もきっと人生は 抜け道など無い大渋滞
クラクション聞きながら口笛を吹いて

Life is a Traffic Jam
Life is a Traffic Jam
But we have to go,so I have to go



愛している

長い夢のそのあとでは
すべては移ろいやすい時代の気まぐれ
気付いていた 本当はとっくに
追い越す背中を見つめながら

長い夢のその中では
すべてはひとつの朝につながるものだと
信じていた 理由はなくても
まだ見ぬ明日に恋していた

夢中になった方 夢中にさせた方
愚かなのはなぜ? 選べるのは誰?

希望はいつでも絶望という名の服を着て笑っている
いつかきみが言ってた言葉 なぜだろう思い出してた

長い夢から覚めた後で
この手に残ったものをぼんやり見ていた
きみは今日も自分に似ている
羽の無い鳩を飛ばそうとしてた
空に向かい 何度も何度も

本気になった方 本気にさせた方
やさしいのはなぜ? 笑えるのは誰?

足りないものだらけの君をそれでもいとおしく思うよ
つぎはぎだらけの運命を それでも

足りないものだらけの今をそれでもいとおしく思うよ
でこぼこだらけの運命を それでも愛していると言える



誰の様でもなく

昔 銀幕のスターは生まれながらのスターだった
誰も知らない所に住み 会えるのはスクリーンの中だけ
だけど時代は随分流れたね 今じゃ隣りの
ちょっと可愛いあの子が 次の日にはもうスターだってもてはやされてる
あんたの様なやり方は流行らないと誰かが笑う
いつまでもそんな風に不器用じゃ話にならない
東へ西へ左へ右へどこへでも そんな時代さ
答えはすぐに出るもんだ 誰だってその方がいいに決まってる

なんか違うように思う なんかおかしいように思う
でもすべて時代のせいに出来る程若くはなく
あきらめ悟ってしまう程 生きているわけでもなく
自分を探してみたくてやっと今 1歩目

誰の様でもなく 誰の為でもなく 誰にも似ていない
I'm nobody

恨む程 嘆く程 それ程悪い世の中じゃない
取りたてて不自由はないけど 若すぎる激しさの行き場所が無い

わかっている わかっている わかり過ぎる程わかっている
でも今日も日々に追われ だから人間ていとおしいもの
小さな花とあきらめるな 何も出来ないと決めつけるな
たとえどんなわずかなことも 誇りに出来る力を持て
あんたはまだ若いなどと 卑怯な逃げ方をするな
時代を変えて行くものがあるとすれば それはきっと名も無い青春達

流されていったとしても 何かに立ち向かっていても
すべての人生を包む様に時は流れる
たかがはたち されどはたち 今が今しかないように
あたしは世界でたったひとりのあたしでありたい

誰の様でもなく 誰の為でもなく 誰にも似ていない
I'm nobody



S

低くかすれるその声が相変わらずでうれしいよ
どんな時代の風さえもあなたを倒せはしなかった

変わり続けるこの街で変わらずにいたいと願えば
古ぼけてしまう気がしていつだって息を切らしていた

走り続けた長い道は
振り返ればなぜかゆるいカーブ
It's a spiral stairway それはきっと
ゼロを描きながら続く階段

流されて行くむなしさと流れて行けない歯がゆさに
心は引き裂かれたまま半端な自分に苛ついた

走り疲れて気付けばいつも
見覚えある景色にたどり着くけど
It's a spiral stairway 空に向かい
ほんのわずかでいい 高いところへ

変わろうとする激しさも 変わらずにいる静けさも
きっと同じ痛みの中に
なつかしい歌声が教えてくれた

It's a spiral stairway 空に向かい
ゼロを描きながら続く階段
Nothing means everything 踏み出して行く
ゼロを描きながらはるか果てなく
It's a spiral stairway 昨日よりも
ほんのわずかでいい 高くあれ
Nothing means everything 踏み出して行く
ゼロを描きながらはるか果てなく

It's a spiral stairway

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